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日本・香港の租税協定締結 ~2011年施行~

日本と中国には、日中租税条約が締結されていますが、この条約は独立経済区ある香港には適用されていませんでした。 しかし昨年、日本と香港の間で、新たに租税協定が締結され、2011年には施行されます。

この新租税協定の概要と今後への影響を報告します。

 

アジアビジネスの拠点としての香港

  香港には、多くの国の企業がアジアビジネスの経営統括機能を置いている。 その理由は次の通り。

  金融、為替、会計などのビジネスインフラの自由度が高く、今でもイギリス型の制度が維持さ

    れていること。 

  アジア地域のビジネス展開において、直接進出するよりも、投資会社、貿易会社など統括機

    能を持つ事業拠点を香港に置いて、新興国へ直接進出することへのリスクの回避を図る会社

    が多いこと。

  香港は、アジアビジネスの国際的な統括拠点を目指して、外国企業の進出を積極的に奨励し

      している。その政策として、税の軽減措置をとっており、これも大きな魅力となっている。

 

香港の税制

  香港の法人税は175%、個人の所得税は最高16%で、地方税はありません。課税される所得は、事業から生じる所得と給与所得のみで、不動産・株式などの資産の譲渡利益は非課税です。

(但し、資産の譲渡が事業と認定された場合は事業所得として課税されます。)

  更に、贈与税、相続税はなく、個人間の財産の移動に税金がかかることはありません。

    

  香港は海外所得非課税国で、香港に設立された法人、香港の居住者となる個人が、香港の国外で獲得した利益に対しては、香港では課税されません。

 

日香租税協定の内容 ~租税協定による税の優遇措置~

  日本から香港に支払う所得に対する日本側の税軽減

                          従来   税協定による軽減    

          配当                            20%  持株1割以上の関係会社5%、その他10

          借入金利息          20%   10

          パテント等の使用料   20%    5

  上記の支払いを受ける香港側では、国外所得非課税原則により非課税となります。

             

  香港から日本に支払う所得に対する課税軽減

                      香港側     日本側 

          配当        源泉非課税   外国法人配当の益金不算入(非課税)

          借入金利息    源泉制度なし    受取利息として課税対象となります

          使用料        5%源泉      収入として課税対象

                               香港の源泉税は日本で税額控除されます。

 

以上、この租税協定の締結により、今後は外資会社が香港に法人を設立し、この法人から日本へ投資する会社が増えることが予想されます(従来は、シンガポールがこの機能を果たしていました)。但し、香港は日本のタックスヘイブン税制の対象国で、日本の会社が香港に、この手の機能を果たす会社を設立する場合は、タックスヘイブン税制の適用を受けることがあります。この適用を受けると現地法人の利益を日本の所得として、課税されることになります。その対策としては、所定の税法要件をクリアーする、事業戦略スキームを充分に検討する必要があります。

 

尚、租税条約は、適用を受けるための、税務手続きを適正に行うことが要件となります。

 

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相談は無料です。

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