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伊勢丹、高島屋の中国進出

伊勢丹は上海と天津に各1舗を既に営業し、粱寧省の瀋陽と四川省の成都で計画がでいる。これに加えて、上海と天津に現在を上回る2万から3万平米の大型店舗の新規開店予定を公表した。高島屋も中国に新たに2012年までに大型店舗の出店を発表した。

既に中国には、欧米小売店では、米国のウォールマート、フランスのカルフール、ドイツのメトロ、その他有力スーパーが積極的に進出しているがディスカウント系が多い。日系でもイオンが大型スーパー、ショピングセンターで積極的に展開し、ヨーカ堂も拡大を発表している。コンビニでは、ファミリーマート、ローソンが上海と近隣の都市部を中心に拡大し、セブンイレブンも積極姿勢に転換している。

しかし、客層の異なる百貨店では欧米企業の進出はなく、ローカルの百貨店、台湾、東南アジアの華僑系の百貨店との競合になる。伊勢丹、高島屋は中国の高額所得者層と中間所得者層をターゲットにした戦略を描いていると思われる。

中国の経済発展のスピードは速く、日本の10年の変化を3年程度の速さで展開している。中国、特に上海で仕事をしている日本人の間では、恐らく6年後、2015年には上海の消費購買力は東京を上回り、上海近郊の経済圏である、杭州、蘇州を加えると日本の関東地区を遥かに超える市場となるとの見方がされている。

その一方、中国側の受け止め方は複雑である。中国の小売業界は極めて近代化が遅れ、消費者ニーズのくみ上げ、サービス力の脆弱、それと消費者の信用も低い。それに比べして、日本製品及び日系小売店についての信用力は圧倒的に強く、そのために、ローカルの競合業者は警戒感も根強い。

日本の百貨店に限らず、中国での小売業の成否は魅力ある商品の品揃いと価格にある。恐らく上海などの都市部においては、日本と変わらないリッチ層は増えているが、大型百貨店の売上を維持する程までには至っていない。その意味では中間所得者層を取り込まないと成功はしない。しかし、このゾーンの価格購買力は東京の半額程度である。

日系の小売店の成否は、商品の調達にあり、特に日系の一般消費商品が中国価格で揃えられるかにかかっている。しかし、この分野の日本からの輸出はさほど期待できない。何故なら、貿易による供給は製造から店舗に陳列するまでのリードタイムが長く、輸送コストも加わり、日本の3割から5割程度のコストになる。このために価格競争力が弱い。今後は日系小売店も現地調達が主力となり、特に日系の現地製造会社からの調達を積極的に進める。その意味では日本の製造業、特に食品、飲料、衣料は今が絶好のチャンスである。

 

 

 

 

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